東北大学大学院環境科学研究科

東北大学大学院環境科学研究科

硬質材料環境科学人材養成(履修証明)プログラムのご案内

環境科学研究科は2003年の創立以来、環境科学の研究実績を蓄積し、また硬質材料分野での研究を進めて参りました。 希少資源を使用する WC-Co超硬合金などの硬質材料では、環境資源問題と材料特性等を調和させることが重要な課題です。 この課題に応え、材料科学の発展に資するため、当研究科では硬質材料の新規開発や応用に関する技術をリードする人材を養成するべく、 社会人を対象とした履修証明プログラムを開設しています。
硬質材料環境科学人材養成プログラム

1. 目的

硬質材料環境科学に関する講義とシミュレーション実習・訓練を行い、我が国の硬質材料の新規開発や応用(機械加工等)に関する技術をリードする人材を養成する。

2. 実施体制

東北大学環境科学研究科(実施責任者は川田達也研究科長)。
講師は、松原秀彰特任教授、寺坂宗太特任助教他。

3. 実施項目と時間

  1. 硬質材料環境科学に関する講義(1.5時間×15回 計22.5時間、6~9月)
    • 基礎論と科学
      本講義の導入(硬質材料の技術発展の歴史)、材料科学の基礎、状態図の基礎、材料力学の基礎、シミュレーションの基礎等
    • 硬質材料の製造と組織
      硬質材料の原料粉末、粉末成形、焼結、加工、硬質材料の状態図、硬質材料の組織形成論など
    • 硬質材料の特性と性能
      硬質材料の強度論、物性論、切削工具への応用論、耐摩耗工具への応用論、硬質コーティングの技術論、硬質材料の資源問題論、硬質材料のシミュレーション、総括と将来展望など
  2. 硬質材料環境科学に関する基本課題のシミュレーション実習(2時間×10回 計20時間、10~11月)
    • モンテカルロ法と計算状態図
      モンテカルロ法による粒成長・焼結シミュレーションの原理、特徴、ソフトの使い方を習得する。 材料の組成、組織、条件(温度)の関数で状態図を計算する理論、特徴、ソフトの使い方を習得するとともに、計算に用いるデータベース構築を理解する。
    • 有限要素法と離散要素法
      材料のプロセス(製造法)のシミュレーションに適する有限要素法の原理、特徴、ソフトの使い方を習得する。 材料のプロセスの成形、材料特性の破壊などに今後の応用が期待できる離散要素法の原理、特徴、ソフトの使い方を習得する。
    • 分子動力学法と連成法
      原子レベルの構造のシミュレーションに適する分子動力学や、異種の計算法を連成・連携させて使用する手法について習得する。
  3. 硬質材料環境科学に関する応用課題のシミュレーション訓練(2時間×10回 計20時間、11~1月)
    • 切削工具および 耐摩耗工具への課題へのシミュレーション適用
      硬質材料を切削工具および耐摩耗工具に適用するための訓練として、硬質材料に生じる多くの条件(応力、温度、熱、破壊など)を取り入れたシミュレーションを訓練する。
    • 資源問題解決およびその他の課題へのシミュレーション適用
      タングステン、コバルト、タンタルなどの希少金属の使用量を削減するための方策や、リサイクルなどの資源問題を解決するためのシミュレーションを訓練する。 硬質材料に関するその他の課題(各自の希望を反映させることを予定)、例えば製造プロセスの改良、新しい用途の拡大、 低コスト化などの課題に適用するためのシミュレーション技術を訓練する。

4. 受講料および支払い方法

30万円
支払い方法は、受講申込書提出後に担当事務より別途ご連絡いたします。その指示に従い納入願います。

5. 実施予定期間

令和4年6月1日~令和5年3月31日

6. 実施予定の日時

上記期間の原則として水曜日(または木曜日)。
講義:10時半~12時、13時15分~14時45分 (×8日、最終日は午前のみ)
シミュレーション:10時~12時、13時~15時 (×10日)
※詳しい日程は、内容や講師の都合等によって5月中旬までに決定いたします。

7. 実施方法

講義およびシミュレーションとも、リアル(東北大学)とオンラインのいずれかを選択できるようにいたします。 また、講義およびシミュレーションともテキストを事前に準備いたします。

8. 履修証明の方法

講義およびシミュレーションとも、履修したことを示す簡単な書類(出席票のようなもの)をその都度提出していただきます。 令和5年3月中に履修証明書を発行する予定です。

9. 申し込み方法

所定の受講申込書及び 附属資料に記入の上、令和4年5月9日(月)までに下記宛て郵送して下さい。 受講をお受けできるかどうかを速やかに回答いたします。その後、受講料を支払っていただきます(支払い方法は上記記載のとおり)。

提出先

国立大学法人東北大学 大学院環境科学研究科
〒980-8579 仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-20
硬質材料環境科学人材養成(履修証明)プログラム事務補佐員 佐藤康子
022-795-7407