
本研究科は環境科学専攻1専攻とし、基幹講座を中心に学内他部局の協力講座、そして学外機関が担当する連携講座から構成されています。
基幹講座
都市環境・環境地理学
人間と環境の間の相互関係や、人間による環境資源利用の実態を、フィールドワークを通して把握し、そうした実態を規定する自然・人文の諸要因を多様な地域の場で解明する環境地理学分野と、自然の調整力に調和した資源利用の技術・社会システムの改善を目指す都市環境動態論分野との緊密な連携により、人間の居住空間の持続可能性を追究する教育・研究を行います。
国際環境・地域環境学
環境問題は、一つの国で解決することは不可能であり、地球規模での対策を行うためには、国際社会で国々の連携が必要であり、様々な直面する現代的課題を対象として、法と政治システムおよび経済システム、環境評価等を分析し、また、環境と人間社会の関わりを地域的・民族的特性を踏まえた国際的な環境問題を理解する社会文明学の教育・研究を行います。
太陽地球システム・エネルギー学
地球を構成するサブシステムの相互作用や変動の仕組みを包括的に解明し、大規模複雑系としての地球から個別の機械・システムに至る全ての規模のエネルギーシステムの構築を図るため、サブシステムの働きと変動を解明する独創的な計測技術、数値シミュレーション技術、多種多様な地球環境情報の統合技術の開発を行い、地球における全ての規模のエネルギーシステムの環境調和化と人間活動の地球システムへの影響の評価・予測に関する教育・研究を行います。
自然共生システム学
自然と共生し得る効率的な新しい環境バイオ関連技術の創生を図るため、バイオ関連技術等を有機的に連携し、生物プロセスをより高度に利用することによる新しい環境モニタリングシステムの構築、環境関連産業の基盤技術の開発に関する教育・研究を行います。
資源循環プロセス学
製品の原料から廃棄に至る全サイクルで環境負荷を解析し、プロセス技術を共通の土台として、農学、資源学、化学、材料学等と関連する各分野の連携により、理想的なリサイクル社会の構築を図り、人類社会にとって最も効果的なプロセス技術の開発に関する教育・研究を行います。
環境創成計画学
ライフサイクル評価に基づいた環境創成計画により、環境負荷が小さくて環境に適合する機能材料の開発、環境調和型の機能性素材および材料の合成及びマネジメントまで含め、従来のコスト評価に代わる新しい価値観を創出する総合的な教育・研究を行います。
サステイナブル環境学国際コース
主として留学生を対象としているため、講義は全て英語で行われます。地域諸社会の発展と環境に関する諸問題の複合的な構造を理解し、その解決に向けて、技術理解力、技術デザイン力、社会構築力および国際性を備え、企画・政策立案で地域の自然資源、生態系の利用者集団、全国的・国際的NGO/NPOの間の協同管理や調整を担える環境サステイナブルディレクターの養成を目指した教育を行います。
環境政策技術マネジメントコース
企業や行政が、環境・社会・経済的にバランスよく、持続可能な成長を実現させるためには、時代の潮流を的確に捉え、しかるべき将来展望を描き、顧客・市場・市民の要求にいち早く応える戦略の実行と技術革新が欠かせません。ここでは、国内外の最先端講師陣により、今後の戦略立案において、高度な環境経営ノウハウと最適な技術ソリューションを自ら企画し、推進できる人材育成を目指すともに新しい環境要素の教育を行います。
国際エネルギー・資源戦略を立案する環境リーダー育成拠点
複合的な環境問題に対応するためには、環境問題を解決する高度な専門的知識と事象の分析や政策立案のための総合力の両方が不可欠です。本プログラムでは、当研究科の各教育コースで培われている高度な専門性に加え、地球環境問題の根幹とも言えるエネルギー・資源・水分野の問題を、国際的・マネージメント的・実践的な見方が出来るように教育を行います。すなわち、環境問題を専門的な見方だけでなく、鳥瞰的な視座から捉え、解決策を具体的な戦略として立案出来る総合力を有する人材を育成します。
協力講座
地殻環境システム創成学
地殻環境システムに関する様々な知識と技術によるエネルギー循環の達成を目指すため、環境情報学、地殻エネルギー抽出学、地殻複雑系設計学の各分野により、地球深部の利用、クリーンエネルギーの一つである地熱開発、再生可能エネルギーの熱の流れに関する基礎的な知識と技術に関する教育・研究を行います。
東北アジア地域社会論
東北アジアにおける環境と社会との相互関係を理解するためには、それぞれの地域における歴史と、現在みられる社会文化・政治経済の関係を動態的に捉える必要があります。歴史的に形成された環境認識・利用、資源分配のあり方と、その背後にある社会規範・制度・国家の関わりを解明し、同時に現在の開発・環境政策と社会との相互影響の分析を行うため、文献史学・社会史的方法論に人類学・政治経済学的手法を交えた教育・研究を行います。
東北アジア地域文化論
文化及び自然的多様性に富む東北アジア地域においては、諸々の民族・言語・地域集団が、さまざまな自然観を発展させてきました。その諸相は、文学・思想さらに言語文化と歴史のダイナミズムに刻み込まれています。言語学・文献学・歴史学的手法に、東アジア・内陸アジアを中心とした地域軸を交差させながら、人と環境の関わりにおいて文化の基層を構成するこれらの諸領域を分析すると同時に、その歴史的変遷を解明するための教育・研究を行います。
環境材料物理化学
それぞれの材料が持つ物理的機能ならびに化学的機能を正確に把握し、全く新しい概念の新機能性素材を開発するため、環境負荷を与えない方法による材料創製法の開発、さらに、利用後の材料を完全循環させる資源の有効利用法に関する教育・研究を行います。
環境システム材料学
環境に調和した社会の構築のためには、環境融和型の新しいシステムを用いた材料創製が不可欠であり、自然のプロセスを模倣、すなわち環境に負荷を与えない材料創製のシステムを開発し、新しい産業基盤となるシステムの技術開発に関する教育・研究を行います。
連携講座
本研究科では、国内外において最先端の研究を行っている学外の機関が担当する連携講座を設置します。 各連携講座は、本研究科に属する1講座もしくは複数の講座とプロジェクト型研究を行うことを想定しています。
環境適合材料創製学(新日鉄住金株式会社)
新しい持続可能な、環境適合型素材を利用した産業と社会システムを構築するためには、素材創製のプロセスから見直さなければなりません。 本講座では、金属材料を中心とする様々な環境適合型素材の創製技術に関する教育・研究を行います。
地球環境変動学(国立環境研究所)
・地球規模の大気環境変動に関わる大気化学成分の分布や経時変化を計測する観測技術と、地球温暖化を含めたグローバルな大気環境変動解析に関する研究と教育を行います。
・人工衛星や航空機、船舶を用いた大気成分や雲、エアロゾルの観測技術、地上からの各種の計測技術について、南極や北極、シベリアなど世界各地における具体的な観測事例に基づいて観測原理、データ処理アルゴリズム、データ解析ならびにその解釈を通して地球規模での大気環境変動の原因究明に向けた研究と教育を行います。
環境リスク評価学(産業技術総合研究所)
環境を経由した有害化学物質の人や生態系への影響を把握する上で、環境リスク評価によるアプローチが不可欠です。本講座では、土壌や地下水のような地圏環境におけるリスク評価手法の開発、生態系を含む環境リスクの評価に関わる事例検討、リスク評価に必要な要素技術の開発や基礎データの取得、リスクの軽減・回避などの管理手法、さらにはリスクコミュニケーションの方法論に関する教育・研究を行います。
バイオエコマネジメント学(電力中央研究所)
環境との調和がとれた持続的発展が可能な社会の形成に貢献するため、食糧資源、バイオマス資源、生物学的多様性など生態と環境の関わりについての理解を深め、生態学的な観点から温室効果ガスの削減を含めた環境マネジメントについての研究・教育を行います。
寄附講座
企業と連携し、研究成果を社会に発信する分野です。
2004年から同和鉱業株式会社(DOWAホールディングス株式会社)による講座が設置されています。
環境物質制御学(DOWAホールディングス株式会社)
環境を汚染するあるいは環境の生態系を破壊する原因となる諸物質の除去や分解による処理は、喫緊の課題です。 本講座では、これらの処理・処分に関して水熱系の利用を中核としています。廃棄物を資源とみなし、高度の機能性材料に転換し、同時に環境中での汚染物質の挙動を把握しながら汚染現場での浄化処理する技術開発を行い、これら物質制御に関する教育・研究を行うと同時に企業と積極的に連携して事業化をも目指しています。
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