
教育目標
本研究科では、総合大学である東北大学の「知」を結集し,持続可能な発展をささえる文化と循環社会の基盤となる社会構造を確立するため,文系,理系という伝統的区分を越える総合科学として新たな枠組みの環境科学を構築し,多様な領域の効果的接近と新たな学問領域を創出することにより,環境問題の解明と解決に関わる幅広い知識と理解力を有しつつ 深い専門性を持ち,国際社会においても活躍できる人材を養成することを教育の目標とします。
前期課程にあっては,文理一体教育により環境関連の研究を遂行する上で必要な幅広い基礎学力を習得し,研究課題を独自の発想により展開させ,論文としてまとめて学会等にて発表する能力を備えるとともに,広い視野に立って環境問題を捉える俯瞰的な視野と,専門分野における研究や技術・教育指導のための基本的能力を備えた人材,環境政策・地域開発を立案するための素養を備えた人材を育てることを教育目標とします。
後期課程にあっては,幅広い観点からの社会的要請を視野に入れ研究課題を開拓し,独自の発想からその課題を展開させ,国際水準の論文をまとめて国際会議にて発表する能力を有するとともに,研究経験をもとに関連の環境分野においても主体的に研究を遂行あるいは環境政策や地域開発を提言できるだけでなく,将来とも自己啓発をしながらリーダーとして広い視野に立って国際的視点から研究あるいは環境政策を指導できる人材の育成を教育目標とします。
これらの目標への達成度は, 前期課程においては,
- 独自の発想により研究課題を展開させ遂行する能力
- 学術論文,技術資料,政策資料,文化資料等の理解度
- 国内学会等における研究発表,討論能力
- 学術報告の執筆能力
などで評価されます。
後期課程においては,
- 環境研究や環境政策等の企画・立案・遂行能力
- 学術論文,技術資料,政策資料,文化資料等の調査・分析能力
- 国際的に優れた学術論文を執筆するための基礎学力および関連分野の研究評価能力
- 国際会議等での論文発表能力
- 大学院前期課程の学生に対する研究の補助能力および将来広い視野に立って研究を指導できる幅広い学力
などで評価されます。
従って,学生には,修了時にはそれぞれ上記記載の事項について十分到達し,習得していることが要求されます。
コース編成
本研究科で行われる教育は、下記6つのコースから構成されています。
今日の環境問題は、国内外の様々な地域において多様な形で現れています。
そのような環境問題を解明するためには、諸地域の地理・生態的環境と社会・文化環境を総合的に理解することが必要です。
本コースでは、人と環境との関わりを総合的視点から解明し、持続可能な発展を支える社会・文化システムの創成に関わる人材を養成します。
具体的には、それぞれの地域における地理的条件や政治・経済制度、社会と文化、歴史と思想、そしてそれらと自然条件との相互作用を理解します。
また、環境・開発政策がもたらす社会への影響を客観的・批判的に検討する方法を涵養する教育を行います。
地球システム・エネルギー学コース シラバスはこちら
システムとしての地球環境とその変動のメカニズム、それに関わる地球規模の物質循環やエネルギー循環などのグローバルな地球環境に関する専門基盤教育を行うとともに、地圏、水圏、気圏からなる地球環境の計測技術、再生可能なクリーンエネルギーの利用技術、環境保全のための地殻システムの設計法などに関する専門教育を行います。
地球科学や地球工学に基礎をおいて、地球環境に適合する社会基盤の構築や地球との共生方法、またその科学的、技術的背景と発展について理解します。
グローバルな視点から地球環境を考えるとともに、地域や個別の環境破壊問題に対応できる実践力を身につける教育を行います。
環境負荷物質を排出しない化学反応を創製するための分子変換や反応設計に関わる技術、環境負荷物質を化学的・あるいは生物的に無害化処理するための高効率反応、化学物質、化石燃料資源、バイオマスなどを効率的に資源化あるいは再資源化する技術、環境負荷物質を化学的にモニタリングする技術に関して、物理化学や化学工学的な側面を含めて系統的な教育を行います。
また、生体内での各種化学プロセスや環境と生物機能の関わりを理解し応用するための環境生命・生態学について教育を行います。
工業製品およびその製造プロセスの環境負荷評価、環境に調和する材料製造プロセス、および環境調和型材料の機能発現に関する総合的な教育を行います。
環境負荷評価の教育では、工業製品の製造、使用、廃棄にわたる全ライフサイクルでの環境負荷を具体的に指し示すライフサイクル評価(LCA)を主に扱い、材料製造プロセスの教育では物質・材料のリサイクル技術を中心として、現プロセスの問題分析から理想的な環境調和プロセスの設計までを受け持ち、機能材料に関する教育では、環境保全や新エネルギー創出に重要な役割を果たす材料やその表面機能の設計に関する教育を行います。
本コースは平成21年度に設置された新しい教育コースであり、主として留学生を対象としています。そのため、講義は全て英語で行われます。
本コースでは、地域諸社会の発展と環境に関する諸問題の複合的な構造を理解し、その解決に向けて、技術理解力、技術デザイン力、社会構築力および国際性を備え、企画・政策立案で地域の自然資源、生態系の利用者集団、全国的・国際的NGO/NPO の間の協同管理や調整を担える環境サステナブルディレクターの養成を目指した教育を行います。
地球環境問題のグローバル化、複雑化、深刻化に伴い、企業や行政等を取り巻く環境的・社会的制約条件が今大きく変化しています。
このような時代に、経営戦略の策定、環境政策、施策の立案に関し、鳥瞰的な視点を持ち指導的な役割を果たす人材が不可欠ですが、日本では決定的に不足しています。
本コースでは、鳥瞰図的な視座を持ち、トップダウンでビジネスシステムを描くことができる即実践型人材の育成を目的に効果的なカリキュラムが準備されています。
本コースでは、今後ますます厳しくなる環境制約の中で、豊富な知見を基盤に最適なソリューションを見出す能力、さらには高度なマネジメント能力を身につけた人材育成を目指します。
科目紹介:環境科学演習
環境科学研究科では、これまでの座学形式の講義を大きく改変した「環境科学演習」を平成17年度より導入し、前期課程1年次学生を対象として開講しています。
あいまいな部分を多く含む地球環境問題を理解するためには、学生自身による自発的な調査と、他人の意見を聞きながら自分の考えを形成していく能力が不可欠です。
この科目では、受講学生による教員へのヒアリングやインターネットによる調査、少人数のグループ討論とディベートを取り入れ、学生の主体的学習能力を育成しています。
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