The 6th International Symposium of Environmental Leaders開催

平成25年10月22日

インドネシアのジョグジャカルタにて、第6回目となる国際シンポジウムを開催しました。現地会場となったガジャマダ大学(UGM)およびバンドン工科大学(ITB)との共催とし、各大学の教授陣と学生が研究成果の発表を行いました。またUGMはITBに続いて、リエゾンオフィスとしても今後より良い関係を築いて行くことで同意しました。翌23日からは各種フィールドワークを実施し、インドネシアが直面している環境問題とその解決策を探る良い機会となりました。






二瓶晴哉さん(M2)

 私はここでのスタディツアーから、ガジャマダ大学の研究のアプローチ法に感銘を受けた。 この地区はもともと岩石地帯で土がなくもちろん動植物もいなかった。その地にガジャマダ大学の研究チームが森林を作るプロジェクトを始めた。この厳しい条件下でどの植物が生存できるかはわかっていなかった。そこで彼らがとった行動は、様々な木を植えてみて生存した木を選び、増やしていくというものである(図1参照)。その結果、40年で広大な森林ができていた(図2参照)。  ここで私が考えたことは、もし日本の研究チームであったらどのようなアプローチをとっていただろうかということである。おそらく、まず岩石や土のサンプルを採取し研究室に持ち帰り、類似する研究の文献を探し、生存できそうな植物を選び実験室で試験を行い、成功したら実際に現場に植えてみるといったプロセスをとるだろう。この方法で果たして40年で同じ規模の森林を作ることができただろうか。研究室では成功しても実際の現場では失敗し、50年60年かかっていたかもしれない。  このインドネシアの、早期にアクションを起こし現場でトライ&エラーを繰り返すというアプローチは、実社会に適応する解を生みやすいだろう。この方法は、実社会では必要性の薄い技術や製品が多く生まれる日本こそとるべきアプローチなのではないだろうか。